ZFのモータースポーツ、その現場からPart.4

日本のモータースポーツファンのみなさん、はじめまして。私は、マーカス・ハマーと申します。前回、当社ZFレースエンジニアリング社(正式名称ZF Race Engineering GmbH、略称ZRE)のトランスミッションをご紹介したペーター・ライポールドからバトンを受け取り、みなさんにご挨拶させていただく事になりました。

私は機械工学を勉強した後、当時のフィッチェル&ザックス社(現在はZFグループに統合)でエンジン組み立て関連部署でのインターンシップを経験しました。もともとモータースポーツが大好きだったので、インターン終了後は、2006年に現在のZREへの就職を決めました。早いもので、今年でちょうど10年が経ちます。

モータースポーツはどんなカテゴリーでも好きですが、最近では特に最先端技術の戦いの場となっているWEC(世界耐久選手権)にとても興味があります。ガソリンやディーゼルのエンジンに電気モーターを加えたパワートレイン。熱や運動エネルギーの回生システム。複雑かつチャレンジングな課題に挑戦するシリーズとして、ファンとしても見応えがあります。

また、個人的にはラリークロス*も見ていてワクワクしますね。コンパクトなボディにパワフルなエンジンを搭載した「獣」(=マシン)が息をのむようなバトルを演じているエキサイティングなシリーズなんですよ。クルマ関係以外では、スポーツをするのが大好きで、お休みが取れればダイビングに行ったり、冬はスノーボード、夏はウェイクボードと、色んな所に旅しながら楽しんでいます。

現在ZREでは、モータースポーツに使用されるクラッチほか、駆動系部品の設計とカスタマー(レーシングチーム)サポートを担当しています。また、既に使用されているパーツをもっと進化させるための分析・研究や、チームからの要望に合わせた開発を行う事もあります。

幾つかの例をあげると、私たちZREはル・マン24時間を含むWECに参戦しているトヨタ・レーシング、およびWRCで3年連続チャンピオンに輝いたフォルクスワーゲンとテクニカル・パートナーシップを結び、クラッチなどの駆動系コンポーネンツの開発・提供を行っています。また、ヨーロッパで最も人気の高いシリーズであるDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)に参戦するBMW、アウディ、メルセデスの全レーシングカーには当社がクラッチシステムを独占供給しています。そのほか、世界各国で開催されているポルシェ・カレラカップや、「世界で最も過酷なレース」といわれるニュルブルクリンク24時間でもZREの駆動系技術が広く使用されています。

FIA WORLD RALLYCROSS CHAMPIONSHIP

舗装路とダートが設けられた2キロに満たないショートコースで、4周から6周にわたって行われる超スプリントレース。最上位クラスでは、フォルクスワーゲン・ポロ、アウディS1、シトロエンDS3、プジョー208、フォードフォーカスなどのコンパクトカーに600馬力とも言われる強力なエンジンを搭載したモンスターマシンが激しいバトルを演じる。2014年からはFIA(世界自動車連盟)公認の世界選手権となり、ぺター・ソルベルグやセバスチャン・ローブなどの元WRC(世界ラリー選手権)王者も参戦している。

© FIA WORLD RALLYCROSS CHAMPIONSHIP

激しいコンペティションが繰り広げられるモータースポーツの世界。ZREには、常に最高のモノを可能な限り早いタイミングで完成させ、お客さまに届ける事が 求められます。また、ZF本社と共同作業を行う事もあり、そんな時はレース現場の要望とZFグループの大きな組織の考え方における違いをまとめる事も必要になり、大変なプレッシャーを感じます。

そうした難しい事も色々ありますが、とても幅広い、チャレンジし甲斐のあるプロジェクトにたくさん関わる事ができて充実した毎日を過ごしています。ZREの同僚はみな、とても高いモチベーションを持って仕事をしているのでいい刺激にもなっています。もうしばらくは、今の仕事を続けながら私自身のスキルを磨いて、将来はさらにこの会社の高いレベルで活躍したいと思っています。

クルマやモータースポーツの好きな若い人たちには、自信を持って未来の夢に進んで欲しいと思います。近い将来、どこかのレースの現場で是非、お会いしましょう!

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