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システマティックな減衰

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Tags: 安全, AutonomousDriving
運転の快適性、ダイナミクス、安全性において、sMOTIONアクティブ・ダンパーシステムが高い基準を打ち立てました。このプロトタイプは、テクノロジーを詳細に見ると分かるように、何度も実験を重ねたZFのダンパーシステムの強化版です。
Martin Westerhoff, 8月 30, 2018
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Martin Westerhoff マーティン・ウェスターホフはテクノロジーのジャーナリズムを研究し、以来、車両とテクノロジーについて執筆しています。モータースポーツとレーシングカーをこよなく愛します。
車両の減衰の必要性は間違いなく高まっています。ショックアブソーバーの主要な役割は、起伏のある路面を走行する際にできるだけ速く車体を安定させること、そしてホイールの接地を維持することです。この2つの役割は、運転の安全性と快適性に大きな影響を与えます。硬い減衰調整は運転の安全性とダイナミクスの両方を高めますが、乗員にとっては快適性が損なわれます。その逆もしかりで、柔らかい減衰調整では運転の快適性が高まりますが、安全性とダイナミクスが低下します。つまり、バランスのとれた減衰が必要なのです。あらゆる車種でこの紙一重のバランスをとるため、ZFはさまざまな種類のショックアブソーバーを提供しています。

スタンダードおよびセミアクティブ・ショックアブソーバー用プレミアム・アドオン

スタンダードおよびセミアクティブ・ショックアブソーバー用プレミアム・アドオン

今日、最新の乗用車のシャシはほとんどが単筒式または複筒式の油圧ショックアブソーバーを搭載しています。スポーティな衝撃設定と快適な衝撃設定の間では、常に妥協が行われます。設計について言えば、ショックアブソーバーは1つのシリンダーで構成され、そこでピストンが上下に動作してオイルを開口部またはバルブに流します。開口部を流れるオイルの抵抗は、基本的に減衰特性によって決まります。ZFは過去20年にわたり、固定特性曲線のスタンダードなショックアブソーバーに加えて、連続可変減衰力コントロールダンパー(CDC)とセミアクティブ・ダンパーシステム(sMOTION)によるショックアブソーバーを提供してきました。sMOTIONはまだ試作品の段階ですが、最上位のアクティブシステムとして製品ポートフォリオを完成させるものです。

あらゆる目的に対応するダンパーシステム

あらゆる目的に対応するダンパーシステム

ZFの多様なダンパーシステムはさまざまなレベルの複雑性で提供されているため、自動車メーカーは、車種、エンジンタイプ、構成に基づいて数あるダンパーシステムの中から1つを選択して、同じ車両プラットフォームに搭載することができます。どのショックアブソーバーを設置するかについても、人が車両を運転するのか、または自動で動作するのかによっても異なります。自動運転車両の場合でも、ドライバーが常に路上を注視する必要がなくなるためアクティブシャシは重要です。そして、まもなく大量生産が開始されるsMOTIONは快適性、安全性、ドライビング・ダイナミクスを大きく向上させるでしょう。

3つのシステムのテクノロジーはどう機能するのか

スタンダード複筒式ショックアブソーバー

スタンダード複筒式ショックアブソーバー

複筒式ショックアブソーバーのピストンロッドは車体に取り付けられており、そのケーシングはステアリング・ナックルに設置されています。ケーシングにはオイルが完全に充填されている2つ目の筒があり、チャンバーで機能しています。ピストンはこのシリンダーで上下に動作します。内側の筒とケーシングの間の空間は補償チャンバーとして、オイルは完全には充填されていません。ピストンロッドは下方に動くと、作業チャンバーから押し出されたオイルを受け取ります。作業チャンバーの底とピストンにはバルブがあり、通常はオイルの流れを圧側(コンプレッション方向)(ピストン下降時)より伸側(リバウンド方向)(ピストン上昇時)に制御します。ピストンは上昇すると、補償チャンバーから作業チャンバーにオイルを吸い戻します。

CDCバルブ装備複筒ショックアブソーバー

CDCバルブ装備複筒ショックアブソーバー

連続可変減衰力コントロールダンパー(CDC)装備のショックアブソーバーは、電子制御されたソレノイドバルブを1つまたは2つ使用します。CDCバルブは油圧抵抗を連続的に変化させます。抵抗が小さいと柔らかな減衰となり、抵抗が大きいと減衰は硬くなります。

sMOTION装備複筒ショックアブソーバー

sMOTION装備複筒ショックアブソーバー

sMOTIONショックアブソーバーには電動ポンプがあり、このポンプがオイルを上部の作業チャンバーから下部のチャンバー、またはその逆にオイルを送ります。これは作動力に影響を与えます。ポンプからのバイパスのアップストリームは、5Hzの周波からCDCバルブを動作させることができます。このような高周波は、例えばマンホールの蓋、横継目、チップシール、砂利の上を走行することで刺激を受けます。動画で、このシステムとショックアブソーバーがどのように機能するかをご覧ください。
sMOTIONの仕組み

要約: sMOTIONによって、ZFはダンパーソリューションのポートフォリオにアクティブシステムを加えます。このシステムは多様な顧客のニーズへの対応に最適で、運転における最高の快適性を実現しつつ、最大限の安全性とダイナミクスも可能にします。sMOTIONは、高度な自動運転と自律運転に大きく貢献します。ZFは、sMOTIONの大量生産と同時に、固定の特性曲線のスタンダード・ショックアブソーバーとセミアクティブ連続可変減衰力コントロールダンパー(CDC)システムだけでなく、新しいアクティブsMOTIONシステムの提供も計画しています。テクノロジーという点では、システムは互いに調和して機能し、ショックアブソーバーは同じ基本原理に従って機能します。