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スマート・ロジスティクス:見えない手に動かされるように

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Tags: , AutonomousDriving, , コネクティビティ, Eモビリティ, 効率

もうすぐ、私たちの多くが気づかないうちに数多くの自動運転車両が走行することになるでしょう。それは、ドライバーなしでターミナルを動き回るトラックです。このようなスマート・ロジスティクスは、商品の移動効率を押し上げます。そして、これを可能にするのがZFのテクノロジーです。
Andreas Neemann, 2018/08/17
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Andreas Neemann 2001年、ZFで6HPトランスミッションに関する記事を初めて執筆。それ以来、自動車分野のライターとして社内外の読者に向け多くの記事を提供し、ZFグループのより複雑な話題も情熱をもって語ってきました。
経済のグローバル化によって、かつてないほど多くの荷物が生み出されていることは間違いありません。この結果、物流効率化への要求が高まりを見せていますが、実際の動きはこれまであまり大きくありませんでした。トラックが商品受取エリアに到着すると、ドライバーは積荷書類を手渡して車両を駐車し待機しなくてはなりません。休憩時間?そんなものはありません。積荷を降ろすために、車両に戻ってスロープを運転しトレーラーを切り離すことがいつ必要になるか分からないからです。一方で、このような操作には巧みな技術と最高レベルの集中力が必要です。長距離輸送後に休憩もなくさらに負担の大きな操作を行うと、ほとんどのドライバーは疲労困憊してしまいます。 過去一年間で、道路から離れた場所で商用車が関連する作業中の事故がドイツだけで16,500件も発生しています。このうちの28件は死亡事故でした。

ターミナルでのスマート・ロジスティクス

ターミナルでのスマート・ロジスティクス

ZFのアプローチは、自動運転を活用してターミナルでのプロセスを簡素化して信頼性と安全性を高め、それと共に費用効率も向上させることです。ZFの「スマート・ロジスティクス」コンセプトは、ZFイノベーション・トラックとターミナルヤードトラクターという主に2つの車両に焦点をあてています。これらの車両は、ドライバーなしで数多くの操作を行うことができます。イノベーション・トラックは、何の助けもなくターミナル内の目標位置を確認してスワップボディを切り離し、別のスワップボディを取り付けることができます。スワップボディの下に正確に後退するには、熟練したトラック運転手でさえも多くの経験と集中力を要します。資産が損傷してしまうことも少なくありません。ZFイノベーション・トラックは、ドライバーが休憩している間、毎回同じ速度で最大の安全性を維持しながら絶対的な正確さでこれを行うことができるのです。

2017年にはドイツだけで
16500
件の商用車が関連する作業中の事故が
道路から離れた場所で発生。

このようなターミナルでのシナリオは、ZFが提供する次のような完全な技術パッケージによって実現可能になります。
  • カメラとレーザーベースのセンサーが周囲を監視します。
  • ZF ProAIセントラルコンピュータがリアルタイムで情報を処理し、ルートを計算します。
  • これらのコマンドは、インテリジェントメカトロニクス式のZFシステムによって推進と操舵に変換されます。電動自動商用車トランスミッションTraXon Hybridが局所的ゼロ・エミッション走行を実現し、ReAX電子制御油圧式ステアリングシステムは、ドライバーの入力なしで制御装置から直接ステアリングコマンドを変換することができます。

「ZFのコンセプトには、運送会社の物流インフラも組み込まれています。これは、物流チェーンの主要部分が視野に入っていることを意味します」と、ZFの商用車向け運転支援システム開発担当者のマーク・モーア博士は言います。このコンセプトでは物流は積み込み段階から始まります。スマートタグは、トラック積載中の貨物コンテナに取り付けることができ、例えば強い揺れや貨物がコールドチェーンの中断などによって移動中に貨物が損傷していないかどうかなど、積荷に関するデジタル情報を提供します。スマートタグからの無線データは商品管理システムに直接送られるため、現在の余分な通常の積荷書類が不要となるでしょう。
ZFでは、自動運転可能な別の革新的車両、ターミナルヤードトラクターも提供しています。ターミナルヤードトラクターは、高い信頼性でトレーラを取り付けて場所を移動します。また、毎日一日中、必要であれば休みなしで疲労することなく稼働し続けることも可能です。特に大きなコンテナターミナルや物流センターでは、このようなスマート・ロジスティクスによってすぐに採算がとれるようになるでしょう。
ZFのコンセプトには、運送会社の物流インフラも組み込まれています。これは、物流チェーンの主要部分が視野に入っていることを意味します。
— マーク・モーア博士、ZFの商用車向け運転支援システム開発担当者

隊列の効率性

隊列の効率性

一方で今後、自動運転はターミナルの外側でももっと頻繁にみられるようになるでしょう。自動運転は、最終的にはコスト面でも安全面でも路上に大きなメリットをもたらします。「プラトーニング」では、複数のトラックが互いに非常に短い車間距離で走行し、それぞれトラックが先頭車両のスリップストリーム内を走行します。各トラック間の車間距離は8m以内です。この結果、プラトーニングしない場合に比較して燃費が15%節減されます。また、道路の安全に影響を与えることのないように、各トラックはネットワーク化されています。
ネットワーク化によるスリップストリーム内での安全走行:プラトーニング時のトラック

先頭のトラック以外の各トラックは、自動で走行します。先頭車両のドライバーがブレーキを踏むと隊列全体にも直ちにブレーキがかけられます。後続車両のドライバーは常時路上を観察する必要がなく、システムが解除された場合にすぐに運転操作を引き継げるようにすることだけです。ZFでは、プラトーニングの技術的基盤も提供しています。センサーと制御電子回路により、トラックは自動運転が可能になります。現在ZFは、トラックメーカーとの様々なプラトーニングプロジェクトに携わっています。

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