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安全面

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側面衝突では、乗員と潜在的な進入物体との間に小さなクランプルゾーンしか存在しない場合があります。ZFはエアバッグを搭載したプレクラッシュシステムを開発し、車両の外側に展開して乗員の保護強化を図っています。
Achim Neuwirth, 2019/07/23
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Achim Neuwirth 2011年以来ZFで記事を執筆。車両と車両技術から運転や交通関連まで、自動車分野のあらゆる話題を専門としています。
前部および後部衝突の場合、乗客にとって、自らと車両が衝突した物体との間により多くのクランプルゾーンが存在します。側面衝突は、衝突の深刻さを軽減するための車両インフラがほとんどないため、乗客にとってより大きなリスクをもたらす可能性があります。ドイツでは、毎年約700人がこのような事故で死亡しており、これは全自動車乗客の死亡事故の1/3に相当します。

乗客負傷者数を最大40%縮減

2019年6月、ドイツ メミンゲン 車がブレーキをかけずに別の中型車の側面に衝突すると、耳をつんざくような鈍い音がします。ただし、このデモの衝突車両は柔らかいダミー車両であるため、私たちが耳にする大きな音は衝突によるものではありません。それは、衝突した車両の助手席側に見える大きなエアバッグの展開による騒音です。もし、これが通常の道路での実際の衝突なら、外部エアバッグのおかげで、車に乗っていた人たちはかなり軽い怪我で済んだかもしれません。
「外部サイドエアバッグを備えたプリクラッシュ セーフティ システムは、側面衝突時における乗客の傷害度を最大40%軽減してくれる可能性があります」、とZFのセーフモビリティシステムの高度エンジニアリング部門の責任者であるUwe Classは言います:「当社の安全技術革新は、これまで車に装備されていなかった追加クランプルゾーンを提供します。(これも)実車衝突試験で明らかになった事実です」。
ZFプロアクティブ側面衝撃保護

もう1つのクランプルゾーン

現代の車両では、圧力センサおよび/または加速度センサが特定の衝突を検出すると、内側へ従来の前部や側部のエアバッグが展開されます。対照的に、新しいプリクラッシュシステムは、衝突前に外部エアバッグを展開させるかどうかを決定します。しかし、このことは車が信頼できる事故予測システムを備えている場合に限られます。
センサーシステム、すなわち、カメラ、ライダー、レーダーのネットワークは、潜在的な脅威や危険を絶えず監視しています。このシステムに採用されているアルゴリズムによって、各脅威をどのように評価するかを決定することができます。たとえば、衝突が避けられないかどうか、外部エアバッグを展開できるかどうか、展開する必要があるかどうかなどです。そして、これらに該当するとシステムが判断すれば、エアバッグを膨張させるべくインフレーターに点火します。
「プリクラッシュシステムが意思決定を下して必要な措置を講じるのに約150ミリ秒要します」、とClassが説明します:「これは事故前の一瞬の出来事であり、乗客のケガのリスクを大幅に減らすのに寄与します」。プリクラッシュ セーフティ システムは、衝突する車両や物体が車体を貫通する程度を最大30%軽減し、乗客の傷害度を最大40%縮減するのに寄与します。

作動中のZFプレクラッシュシステム

クランプルゾーンの目的とは?

クランプルゾーンの目的とは?

外部エアバッグはZFプレクラッシュシステムの最も人目を引く構成要素であり、サイドシルに格納されていて、展開されるのを待ちます。展開時には、必要に応じてサイドシルから上方に膨張し、車両モデルに応じて280~400リットルの容積に達します。結果、AピラーとCピラーとの間のドアエリアに、一般的なドライバーエアバッグよりも5〜8倍大きいエアバッグを有する追加クランプルゾーンが形成されます。