Jobs with a future 未来とともに働く

「今後の私たちの成功は、メカニカル・エンジニアリングとエレクトロニクスやデジタルとのネットワーキングの中にあります」

ZF Friedrichshafen AG最高経営責任者(CEO) Dr. Stefan Sommer

静かなる革命

強力なデジタル化の波は自動車業界全体にも大きな変革をもたらしています。エンジニアやITスペシャリストの転職市場も然りで、ことにZFにおいては様々な分野に跨ったプロフェッショナルに対する需要が高まってきています。

Claudia Hopfensitzは目の前の小さな回路基板を取り上げて言います。「私たちは15年後に必要とされる技術の開発に取り組んでいます。」メキシコ生まれの彼女はパワーエレクトロニクスのスペシャリストとして、フリードリヒスハーフェンにあるZFのコーポレート研究開発センターで、ハイブリッド車や電気自動車向けのパワー・インバーターに関する業務に携わっています。「このような複雑なシステムの開発となると、技術者がそれぞれ個々に行うというのはもはや不可能です。今日のイノベーションは常にエンジニアとそれ以外のチームとのコラボレーションの結果といえます。」

クラウドへの接続

ソフトウェア・エンジニアのVolker Vogelは、ZFのコンセプトカー、アドバンスト・アーバン・ビークルのクラウドベース・ドライバー・アシスト・システムを開発しています。

車のネットワーキング関連業務に携わるVolker Vogelは、ZFのコンセプトカー「アドバンスト・アーバン・ビークル(AUV)」の前で、タブレットを使用した自社開発のドライバー・アシスト・システムの利点を説明してくれました。「PreVision Cloud Assistは、カーブに差し掛かった時などにトルクを下げて、ブレーキを踏まなくても車をスローダウンさせることができます。これによりブレーキングのエネルギーロスを削減し、さらに車の安全性も向上させます。」このシステムは車をクラウドに接続していることで可能になります。運転のたびにドライバー・アシスト・システムが車の位置、スピード、横加速度および直線加速度(加速やターン、ブレーキングの際に発生する力)などの情報を集約し、クラウド上に保存します。これらの情報に、それ以前にアップロードされたGPSマップデータの情報を加味して、システムがルート上における最適な運転体制を計算するのです。

PreVision Cloud AssistはZFのAUVで見られるさまざまなイノベーションのほんの一例です。後輪駆動の電気自動車であるAUVは、ほかにもパーキング・アシスト機能やドライバーがステアリングを握っているかの自動検知ができるスマート・ステアリング・システムなどを備えています。シャシーやドライブライン、ドライバー・アシスト・システムなどをつなぐインテリジェント・ネットワーキングがもたらす可能性は壮大で、お披露目となった2015年のフランクフルト・モーターショーでも大いにアピールしていました。「これからのモビリティは電化、デジタル化、ネットワーク化、そして安全性の向上がますます加速していくでしょう。」ZFのCEO、ゾンマー博士はこのようにトレンドを解説し、今後は自社のエンジニアと協働していくソフトウェアやエレクトロニクスのスペシャリストの雇用を促進する、と発表しました。

ハードウェアとソフトウェアのスペシャリスト達によるチーム

アメリカ・ミシガン州のファーミントン・ヒルズにはZF TRWのエレクトロニクス・エンジニアリング・センターがあります。ここでBob Newtonは前方確認カメラの開発チームを率いています。このカメラはくるまの衝突回避、レーンの確認、標識や信号の認識などを行います。「私たちのカメラは自動運転技術の核です。安全のためになくてはならない部品なのです。」そのため彼のチームはハードウェアとソフトウェアそれぞれのスペシャリスト達による混成チームとなっています。ドライバー・アシスト・システムのスペシャリストとして彼のチームと共同研究し、カメラとソフトウェアの相互作用に関するテストを行っているJacqueline Huも「ハードウェアとソフトウェアが混合した仕事ですね。」と言います。

CEOのDr. Sommerはこの混成をZFの重要かつ有望な強さを表していると考えています。「我々の将来における成功は、技術エンジニアリングとエレクトロニクスおよびデジタル・システムのインテリジェントな融合にかかっています。」ZFはこれまでもエレクトロニクス技術の推進を図ってきました。ZFのAKC active rear-axle steering system や CDC adaptive damping system に代表されるような車載システムは、インテリジェントなエレクトロニック・コントロール・ユニットがベースになっています。また、エレクトロニクスはドライブライン・テクノロジー でも重要な役目を果たしています。コントローラーやパワー・エレクトロニクス、エレクトリック・モーターなどはZFのポートフォリオの中でも特に定評のある製品です。現在TRW社を買収し、電動パワーステアリングおよびブレーキング・システム を始めとしたさまざまな driver assistance の製品もラインナップに加わっています。

セントラル・コントロール・ユニットSafety Domain ECU (SDE)を含むZF TRWの製品レンジは、周辺環境を検知するセンサーから送られる膨大な情報の処理や周りの交通状況を含む車のリアルタイムな状況の分析を可能にします。ZFはテレマティクス分野において、独自に開発したOpenmatics で車とデジタル情報のやり取りを行い、お客様に最大のソリューションを提供します。

未来に向けた専門分野連携型スペシャリスト

Mathias Döringはドイツ・シュヴァインフルトに本拠地を置く新事業部、Eモビリティ事業部で働いています。メカトロニクスのエンジニアである彼は、ZFでのキャリアをスタートさせる以前エンジニアリングITを学んでいました。彼の業務はエレクトリック・モーターのデザインです。彼や彼のチームはエレクトリック・モーターのモデルを要求されれば、開発スタートの段階から迅速に動き出します。コンピューターはいわば彼の片腕です。「すべてのシミュレーションはコンピューターの中で行われます。」Mathiasいわく、最新のプログラムとこれまでにないパワフルなコンピューターにより、複雑なシミュレーションに要する時間も大幅に短縮されているとのことです。 これまでに登場したHopfensitz、Vogel、Newton、Hu やDöringに代表されるエキスパートたちは、メカニカル・エンジニアリングとエレクトロニクスのスキルを見事に融合させた、新たなスペシャリスト達といえます。それは言うなれば仕事におけるアナログとデジタルの融合です。従業員ブランディングの責任者Martin Frickは「求められる人材は変わってきています」と言います。「我々が求めるのはソフトウェアとハードウェアの仲介役となりうるような、異なる分野をまたいで活躍できるエンジニアやITスペシャリストです。」彼は求める要件に合う人材の発掘に積極的に取り組んでいますが、そのような人を見つけるのはなかなか難しいといいます。そこでZFでは社内での教育制度を充実させ、“ワーク・スタディ・プログラム”などを通して新入社員のトレーニングを行ったり、通常業務以外の時間で継続的にトレーニングを受けた社員がインセンティブを受け取れるようにするなどして人材育成に努めています。「これからのデジタル化社会においては、熟練された従業員たちが成功のカギを握ることになるでしょう」とFrick氏は確信をもって締めくくりました。